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【総合的に観ることの大切さ〜治療院での症例③子育てママ治療編】

【総合的に観ることの大切さ〜治療院での症例③子育てママ治療編】

さて、前回の42歳の女性、子育てをしながらパートで勤務中のママの患者さんですが、
何が起きて鬱になっていたと思いますか?
あくまで私の視点ですけどね!(違う視点や見立てで治せても、それはそれでOKなので)

色々とお話を伺うと・・・(公開許可済) 
出産後の回復前にパートに出てしまい、疲労が溜まったところに、
軽度のストレスから梅核気(ばいかっき)になりました。
なぜノドの症状から始まったのかと言うと、
産後の検査に出ないレベルの軽い貧血から頭痛やめまいが起き、
頭痛薬が手放せなくなりました。

ボーとした状態でパートへ行くと集中力が出ない状態ですから、
手作業が狂いミスをしないようにと姿勢が崩れ前のめりに!
通常はこの程度なら肩こり首コリくらいで頑張ってる主婦はいくらでもいます。
しかしこの方、昔の交通事故の後遺症で頸椎が曲がっていたのです。
昔過ぎて本人は忘れていましたが、今回の姿勢の崩れで微妙に再発しています。

なかなか治らないと外野(家族や友人)が親切心から色々言ってきます。

『ちゃんと病院の薬飲んでるのか?』とか
『子育てに不慣れで育児ノイローゼ気味なのではないか?』とか
『声が出ないなんて職場のストレスが原因じゃないのか?』とか
『パニックになるって、ちゃんと心療内科受診したのか?』とか

外野が色々と言うもんで自分自身も何を信じたら良いのか分からなくなります。
薬?飲んでるけど症状止めてるだけで、治る訳じゃないし・・・
育児ノイローゼなんて全然考えてもみなかったけど・・・
でも声まで出なくなるなんて、やっぱ職場のストレスや育児ノイローゼ??

本人は納得いかないからパートは続け、外野からはちゃんと病院行け!
と言われるもんだから、育児とパートの合間の病院通いで益々忙しくなる。

忙しいと貧血も本格的になり呼吸が浅くなりパニックの頻度も増えてきた。
でも相変わらず検査ではなんの異常もでない・・・
で、噂を聞いて怪しい鍼灸院に来院です(笑)

私は過去の病歴や症状を聞きながら、それが現在の症状にどう繋がっているか見立てます。
出来れば最善かつ最短の順序で治療したい。
それにはまず一番辛い頭痛を治せば頭痛薬がいらなくなる。
これは即取れるもの!

そしてストレス性のコリ(肺癒~肝兪)と胸郭出口症候群を治して気管を開けば
動悸とパニックは起きにくくなる。
3か月は必要な産後の貧血からの回復は治療と食事指導で対処
ついでに骨盤が戻りきってないのも調整しとくか!
脳の血流量にも影響するし。
頭痛薬を飲まず貧血が治れば、ボーとしないので姿勢も気を付けやすい。

そのタイミングで姿勢の指導をする。
大方治り身体が比較的良い状態の時に・・・
現在のライフスタイルで身体が耐えうる仕事量とはどの程度のものかをお話する。
ついでに育児の話なども(笑)
こんな感じで完了~~~!

この様に私の針灸では、カウンセリングが必要ならカウンセリングへ!
カウンセリングを申し込まれていても、針灸治療が必要なら鍼灸へ!
両方必要なら同時進行!
総合的に診ております😊

【心のサポートも必要かどうかを視野に入れながら・・・】

で、もし!もしね!
治した後に、それでも何かの非合理な信念やトラウマがあって、
現在のライフスタイルや生き方を変えられないで繰り返してしまいそうなら、
ここからが本格的なカウンセリングです。

もし途中で一進一退になるのなら治療とカウンセリングの同時進行!
これは近年出来るようになった事なので・・・
昔の患者さんには『スミマセンでした』と言いたい。(苦笑)

身体的側面、心理的側面、動作的側面、トランスパーソナル心理学的な大きな視点の全てが必要。
近年はこの同時進行が出来るようになったので、
今まで治せなかった方達も効果が出せるようになりました。!

原因不明の重度の症状にプラスして『幻覚や幻聴』、『霊症(患者さん曰く)』
あとスピリチュアル系の病気(コレちょっとブームで増えてる気がします)
などなど、ここで書けない面白い症例をいくつか経験させてもらいました。

私も昔、気功を熱心にやってた時になってしまい、
半分は師匠に治してもらい、その後は自分で治した事があるので、その世界の事も知っています。
自分が経験してるから『あ~それ!今の状態だと普通に起こるよ!』と分かりますし、
現在はカウンセリング心理学のプロ向け講座もやっていますから
怪しい世界と現実世界を、整理して教えています。

今思えば、師匠の対応は素晴らしかった。
『俺が全部治したら、お前が将来患者さんを治せる様にはならないから、
半分で止めとくぞ!あとは自分でなんとかせい!』と
本人が自分の力でどうにも出来ない時だけ助ける。
あとは依存や甘えは許さない厳しい師匠でした。

【重要なポイント】
私は基本、必要な方には直ぐ西洋医学(病院)へも紹介します。
病院内鍼灸での勤務経験もあり、両方の利点を活かし統合するよう施術しています。

西洋医学か?・東洋医学か?ではないんです。
心の問題か?・体の問題か?ではないんです。
現実か?・スピリチュアルか?ではないんです。

片方だけを鵜呑みにせず、バランスと統合的視点が大切ですね。
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